仕事と暮らしの多様性。

まだまだ暑い日が続いています。お盆が過ぎて過ごしやすくなったなと思ったら、真夏に逆戻り。残暑はまだまだ続くのでしょうか。

そんな暑さはお構いなしに、ご近所ではあちこちで稲刈りが進んでいます。早いところでは半分以上刈り終わっているとか。今年は全体的に季節の移り変わりが早いそうで農家さんたちも大わらわ。毎日天気予報とにらめっこしながら田んぼにむかっています。自然相手の仕事は本当に大変です。

もちろん、どんな仕事にもそれぞれ大変なことがあって、楽な仕事はないのだけれど、ここ最近、友人との会話で「働き方」や「仕事」についてよく話題になります。いなかで暮らしていても、都会で暮らしていても、同じ話題をすることが多いことに驚くくらい。特に20代から30代の方とそんな話をすることが増えました。

移住して「仕事どうしてるの?」と、聞かれることはよくあることですが、その度に、今自分が選んだ仕事や働き方はマイナーなんだなと感じています。もちろん、都会的な価値観で仕事を探すことがすべてではないし、私が今選んだやり方がすべてでもない。人それぞれ、自分に合った仕事を選び、もっと自由に働くことはできないものかと、本当によく考えます。

でも、ここでの暮らしは、働き方の多様性も教えてくれたような気がしています。
東京にいたころには出会えなかった働き方をしている人がたくさんいたのです。

家族のために正社員の仕事を探し、まったく未経験だったけれど就職を決めた人もいる。
収入面を考えて、週の半分を東京で過ごし働くことを選んだ人もいる。
農業が軌道に乗るまでアルバイトもしながら生計を立てている人も、アルバイトをしながら必要な収入を得て、ものづくりを続けている人もいる。
期限を決めて、自分のやってみたいことに挑戦している人もいる。

みんなそれぞれ悩み、もがきながらも一生懸命生きていくために、枠に当てはまらない働き方を自分自身で探しているような気がするのです。

「自分のやりたいこと」と「収入につながること」が必ずしも一致するとは限らない。でも、少しずつでも工夫をしながら前へ進んでいくと、目指すべきところに行きつくような気がします。もちろん、助走期間は必要だけど。

どうしても「世間一般」は、都会中心になっていて、いなかの仕事や暮らしが見えにくいけど、少しだけ意識してみてみると、自分自身が変わるきっかけもたくさんあるんじゃないかな。知るためには、ただネットで情報を集めてみるだけではなくて、きっと、いろいろな人に出会うことも大事なこと。

「働き方革命」「仕事の多様化」と、話題に上ることも増えたけれど、規模が小さいからこそいなかには自由度が高いことがたくさんあるような気もします。

都会にはたくさんの人がいる分、多様性が生まれやすいかもしれないけれど、いなかの多様性も、きっとこれからおもしろくなるんじゃないかなぁ。

仕事って、ほんといろいろある。自分に合った仕事も、そうでない仕事も。正解も答えもないものだからこそ、一人一人が考えて自分らしい働き方を見つけることが、これからきっと求められるのかもしれませんね。

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※写真は、昨年に開催した古本市「たびびとのなつまつり」。星空の小さな図書館では、また9月からまた古本市がスタートします。